・降れど、降れど。
いつにもなく雨が降っている。道中に水たまりができていて、まっすぐのに苦労するくらいだった。イヤホンを会社に忘れてきたせいで、雨音を聴かなくてはならない。余計、雨が降っているような感じがする。どうしてこんな日に限って、こんな雨が降るのだろう。
大雨が降るときは、どこかでだれかが苦しんでいる。そんなふうに、雨粒が涙ように見えた。その感触を確かめても、だれかを救えるわけではないのに、ただ一層に雨を感じる。どんどんと指先から冷たくなって、さみしくなる。今日はどうしようもなく、大雨だ。
降れど、降れど、止まない雨はない。けれど、この雨がずっと続いていくような感覚で…病みそうになる。今日は、早く家に帰って、ビールを飲みたい。家にいれば、安心なのだ。大雨が降ったとき、時間がたつのをどうにか待とう。
今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。気がつけば、異常気象ではなくなっていた。