義理も人情も感じることのない街。だれかの血を感じることは、冷たく生臭いもの。それでも、どうしてか多くのひとが集まっている。鶏と卵。ひとが集まったから、こんな街ができたのか。そんな街も、義理と人情のあるひとたちがつくっているのか。
東京へ来て、1年が経つ。来たときははじめ、嬉しかった。憧れの街と自分。なんでも手に入る気がして、浮かれていた。そのときの感情というのは、高揚感で満たされていたなあ。
それでもふと、その温かさより冷たさを感じてしまうのは、外から来ているからかもしれない。ホームがあるから、アウェイになる。どれだけよく感じても、ホームに戻れば寒かったんだとおもう。寒さを感じないのは、慣れていただけだと気づく。
そんな街へ来て、1年が経つ。そこには、どうしようもない虚無感があった。そして、なぜ来たかに立ち戻って、出稼ぎの労働者のように汗くせとはたらく。
今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。