頭サビ9割

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〜自分と向き合う時間〜

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脇役であるモノへの印象

Stool, Seat, Tripod, Interior, Chair, Furniture, Modern

山本耀司さんがドキュメンタリー番組に出ているのを、観たことがある。それをふと思い出して、たまらなくなってお昼に観た。

最近、一人暮らしをしている部屋をもっと好きになるために、椅子を買おうと思っている。そういえば、ぼくの家には椅子がない。地べたに座って、それでいいのだけど、椅子があるほうが「考えごと」というのは進む気がする。そんなときに、自分がどんなふうに椅子に座りながら「考えごと」をしていたいか、というのを考えた。それが、山本耀司さんのようなイメージだった。

とある番組で、タバコをふかしながら、パリコレクションに出展する服をじーっと選別している姿。それがカッコよくて、そういうふうに「考えごと」をしたいと思った。別に、その番組には好きな服が出てくるわけではないし、好きなエピソードがあるわけでもない。ただ山本耀司という男が、制作中に考えている姿、そこに妙な印象を受けていて覚えていた。

そういうわけで、いざそのドキュメンタリー番組を見た。どんな椅子かも改めて知りたかった。しかしそこに映るのは、何の変哲も無いパイプ椅子である。黒地の座にパイプの脚があって、背板はない。強いて言えばその座の高さを、調節できるようになっていた。椅子によるカッコ良さは、どこにも存在しない。ただそこにはタバコをふかして、服を見つめるヨウジヤマモトがいる。

こういうことが、たまにある。脇役である「モノ」に対して、妙な印象を覚えていること。しかしたいていは、その使い手が尋常なほどにカッコ良い。その使い手の一部のように使われている「モノ」も、尋常なくカッコ良くなる。つまり「モノの扱い方をわかっている」というひとは、モノとの相互効果を生み出せる。そうして、さらにカッコよくなるんだと感じた。

 

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。