・2ヶ月ぶりくらいに銀座に行った。もちろん今は重要な時期だけにマスクは必須だし、お店ごとにあるアルコール除菌も欠かせない。そして「3密」はできるだけ避ける。そういう努力をふまえたうえで、少しずつ”イメージどおりの東京”が戻ってきていて嬉しい。
銀座という街は、大通りにラグジュアリーブランドが堂々として並び、細い道でも日本本を代表するセレクトショップがひしめきあっている。だからこそ銀座は「日本が元気であるかどうか」というのが推し量れる場所であり、緊急事態宣言が明けた今、多くのひとがいて少しだけ安心できた。
そんな銀座は日本一地価が高いとも言われており、ハガキ1枚の大きさで85万円の値段がするらしい。それ故に銀座にある店舗は、圧倒的な売り上げが至上命題で、ひいては売り上げるための店舗努力を惜しまないだろう。ラグジュアリーブランドだと接客をみても、コミュニケーションによって売り上げの阻害にならないよう徹底されている。
これはコミュニケーション・コストの問題だ。知識が少なかったり、解釈力が乏しい、そもそも価値観が違うと意思疎通をするのに疲れる。そういったひとは、コミュニケーション・コストのかかるひとだと言える。けれどラグジュアリー・ブランドのスタッフは、総じて気持ちよくやりとりができる。
「接客が悪いから、店のイメージが下がった」という経験は誰にだってある。最悪の場合「買うつもりだったのに、買わなかった」ということや「もう二度と買わない」ことだってある。そういう点で、ラグジュアリーブランドでは”意思疎通”が売り上げの阻害にならないための努力が見られる。その努力は”徹底のレベル”だ。
ひさしぶりに外に出て、彼らの気持ち良い「コミュニケーション」を見たときに、”コストを減らしていこう”と思った。コストは前述の「知識」「解釈力」「価値観」に加えて「感情」もあるんじゃないか。ずっとピリピリしているひとは、止め処なく気遣う必要がある。そういう無駄な気遣いはコミュニケーションのコストになる。
その一方で、「コミュニケーション・コストのかかるひと」の対処法を上手くなりたいとも思う。というのも手間のかかる魚の調理は、めんどくさい。とはいえ魚が生きている限り捌くニーズは存在するように、円滑でない意思疎通を「ほぐす」ことで、なめらかにできる術を身に付ける。
だれだってコミュニケーション・コストのかかる人はいやだ。自分も、みんなも。
今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。