・いま僕はスリランカにおり、ひっそりと学生生活に別れを告げようとしている。
そういえば5年前に志望していた大学に合格し、はじめて語学留学のためにフィリピンに来た。それが、この3月である。それ以来、長期休暇を利用してはアジアを旅し、15か国くらい回ったんじゃないか。そう思うと、アジアに対する見方が変わって当然かもしれない。
今はというと24時間以上かけ、飛行機やらバスやらを乗り継ぎ目的地へと向かっている。そんなこと、初めて来たときは考えられなかっただろう。レガシー航空の直行便、空港で親に見送られながら搭乗した。ワクワクした気持ちより不安でいっぱい。異文化の中に、馴染めなかったのを覚えている。
それから月日が流れ、アジア諸国に行くごとに不安は薄らいだ。しかしクワクすることも、なくなっていった。これ以上、アジアから感じ取れることがないのでは、と思うくらいである。経験数を増やすことで、人は慣れていく。それは体じゅうの感覚が鈍っていくような、ネガティブなことでもある。
大学生活を通して、国際経営学科で、アジア新興国の経営戦略を専攻したこと。それにアジア諸国に足を踏み入れたり、働いたりしたこと。それらを振り返り、ひとつの区切りをつけるタイミングなのかなあと思った。あえて、地に足つけることなく。
今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。