・インターンをしていた会社で、また少しお世話になった。今回は新規事業をする、ということで、そちらのお手伝いをしたのである。いろいろと企画を考えていて、煮詰まってしまったとき、上司は「なんのために、この事業してるんだっけ?」とよく訊いていた。この質問はシンプルだけど、かなりエセンシャルだと思う。
仕事をしていると、お金を稼がないといけない。それはどんな事業であれ、基本的に、応援してくれるひとへの誠意になる。「稼ごうとしてるんだから、本気だよ」というのは、「稼ごうとしてないけど、本気だよ」というより、都合が良い。でもお金儲けばかりに目がいくと、顧客が見えにくくなるらしい。だから定期的に「なんのために、してるんだっけ?」と問いつつ、問われつついると、顧客をないがしろにせずに、お金を稼ぎやすくなる。
この考え方は、仕事に限らない。たとえば習慣になっていること、この「日記のようなもの」も続けているうちに、なんのためにしているかがアヤフヤになる。そんなとき自分に問えば、答えが頭にある限り、本来の目的を思い出すことができるのだ。
そういえば、このような「本来の目的に忘れない」という趣旨のオブジェがあったなぁ。それが、太陽の塔である。あれは大阪万博を記念して、岡本太郎が作った。当時の日本は高度経済成長の流れに乗り、どんどん変化をしていった。でも、技術の進歩でほんとうに生活が豊かになるの…?とか、なんのために生きているんだっけ…?というような、反時代的的で、未来に対する批判を岡本太郎は込めたみたいだよ。きっと、アートは常に時代に対し「なんのために?」と問うているんだろうな。
今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。