ひさしぶりに、卒業する生徒の送迎会に参加した。
僕は今、語学学校で働いている。
毎週金曜日になると、留学を終える生徒の卒業式を行っていて、
その後「みんなでご飯を食べる」というのがお決まりだ。
1年半ぶりくらいじゃないかな。
昔から、その雰囲気というのは変わってなくて
卒業する生徒の思い出話に花を咲かせたり、
生徒が留学生活のグチをこぼしたりしている。
この送迎会を、僕らは「フェアエルパーティ」と呼ぶ。
改めて、卒業生の話を聞いていると、
顧客である彼らを「ないがしろ」にしてはいけないと思った。
それは「仕事だから」という理由ではなく、僕らが「人間だから」という理由で。
やっぱり一人ひとりの生徒の人生は違っていて、
生徒の分だけ留学までのストーリーがある。
もちろん、これからのストーリーも。
その大切なストーリーの一部に「留学」があって、
その「留学」を僕らが創ることができる。
「留学によって人生を変えるひとがいる」
ということを改めて認識できた。
仕事に慣れれば、
一人ひとりの留学が「普遍的」なものになってしまって、
彼らの留学のお手伝いを、
ルーティンワークと化してしまう。
僕らが向き合うのは、
彼らの英語学習、留学生活の悩みでもなければ、
社員でもなくて、製品でもない。
一人ひとりの顧客自身なのだ。
当たり前だと思うでしょ?
でも、できなくなってしまう人を大勢みたから、言いたい。
顧客と向き合うときは、人生を知るようにしよう。
そうすれば顧客をないがしろなんて、できやしない。