「結論からいうと、・・・」
という話し方は、端的で
内容が伝わりやすい。
だけど、この「結論→理由→具体例」という
ビジネスマンとして、お手本ような話し方を
「楽しくないな〜」
と思うことがある。
このモヤモヤ、どういう気持ちなんだろうか。
と思っていたけど、
最近になって、ようやく分かった。
ことばは「削ぎ落とせば伝わる」というものではないこと。
もっと、自分の想いが伝わるように、と
本当に思えたとき、
自然と「ムダなことば」も話してしまう。
むしろ、結論ベースでは「ムダだ」と
あしらわれるような「ことば」こそ、
伝える役割を
担っているのではないか。
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エビフライの尻尾。
コピーライターの仲畑貴志さんは、エビフライを見たときに、こう思ったらしい。
「みんなは、ほとんど食べないのだから、コレ、この海老のシッポ、最初から取り除いてフライにした方が喜ばれるのではないだろうか。」
ところが、実際に、尻尾をあらかじめ取った状態で出してみると、
エビであるにもかかわらず、
エビには見えなかった。
エビの機能は、食べる部分、
身であることには、まちがいない。
でも、視覚的なアイデンティは、身ではなく
捨ててしまう尻尾にあった。
つまり、
エビフライのおいしさを伝えるのは、
エビの尻尾も含めて、だったのだ。
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文章もおなじで、自分の想いを伝えようとすると、
ときには、エビフライの尻尾のように
ムダなことを含めたほうが、
伝わることがある。
そんな感覚が、だれしも持っていて、
だから、あえて、ムダなことばを話しながら
相手に「ことば」をぶつけることがある。
モヤモヤしているときは、きっと
ムダなことばを使ったほうが、
「伝わるんじゃないか」
と、心が感じているのかもしれない。
ぼくは、このブログを再開して、そう気づきました。
今日も、頭サビ9割に来てくださって、ありがとうございます。
自分の想いが伝わるように、と願いながら、
自然と、ムダなことばも書いてしまいました。