頭サビ9割

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〜自分と向き合う時間〜

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吉本新喜劇とビール #8

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変わらないものに、人は戻りたくなる。

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「ビールで乾杯!!」

ひさしぶりに高校生の友達と飲んだ。

人とは違うような”自分らしい”存在になりたくて、でも、なれなかった中学生のぼく。高校生になった。彼らをみて「なろう」と思えた。高校のみんなは、自分らしく生きている。僕にとって、影響を与えてくれた素晴らしい友だち。

大学生になって、新たな友達がたくさんできた。正直、高校生のときとは違った考え方の人ばかり。戸惑ったときもあった。だけど、その人たちからも影響を受けて、新たな価値観をたくさん知った気がする。

そうして、僕は成長していった。今、高校生のときとは大きく変わった考え方ができる。そんな僕が今日、高校生のときの友だちと飲んだ。「お互い変わってしまったか」と言うと、そうではない。飲み会の会計をするとき、みんな「おごり待ち」のポーズをとった。誰かが払ってくれるだろう。そんな期待をして、お金を払わないのが僕たちのルールだった。

しびりを切らして、友だちの1人がまとめて払った。そいつは、あとで1人ずつから回収るつもりだったのだ。でも、依然払おうとしないヤツがいる。

「ゆうたやん。おれ金持ってないねん・・・」

そいつが言った。その態度は、前から全然変わっていない。アルバイトをしているのだから、そんなことないはずなのに。

それでも、僕はその態度を見て、すごくうれしかった。おそらく、まとめて払った友だちも、心のなかでは嫌な気がしていなかったのではないか。

なぜなら、僕らのなかには「お金を持ってなくて当然」という認識があるから。「お金を払わないヤツがいる」というお約束。こんな一連の流れ、高校生からずっとしてきたけど、まだこんなやりとりができる幸せがある。

高校生のときに出会って、みんな大学生になった。流れゆくなかで、変わり続けるのだけれど、あえて変えないようにすること。みんなが、お約束に期待している。

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大阪にある吉本新喜劇。海外インターンから日本に帰ってきて、1年ぶりに観た。そのとき、すごく安心したのを覚えている。なぜなら、何も変わっていなかったから。何も、というと語弊があるが、本質的な良さが変わっていなかったのは間違いない。

海外インターンのときは、激動の1年間だった。今まで大切にしてきた価値観を忘れて、新たな価値観で自分を塗り直す。アップデートをしつづけた時期だったからこそ、変わらないものに、心が落ち着いた。

そう思うと、高校生のみんなとのお約束は、その感覚と近い。みんながあえて、分かっていて変わろうとしない部分。「お金は持ってなくても、いい」というルールは、変える必要がないと。このことに科学的なメリットはなんてない。でも、変わらない部分に価値を感じて、人は戻りたくなる。